漫画家マンガの世界

漫画家を主人公にしたマンガ「漫画家マンガ」を語ります

トルコで私も考えた ジェネレーションズ

『トルコで私も考えた ジェネレーションズ』 髙橋由佳利


『重版出来』はまだまだ続くが、ちょっと脱線。


作者、髙橋由佳利は70年代に「りぼん」でデビューした。
おとめちっく派という私のもっとも苦手とするタイプの少女漫画家だ。
このブログを書くために作品リストを確認してみたら一冊も読んでいなかった。
書店で(本の表紙や背表紙で)名前だけは見ているものの、画風がとんと受け付けず、買ったことが(立ち読みすらしたことが)なかった。


ネットを調べるとトルコ人男性と結婚して国際結婚漫画に走り(?)、漫画家マンガを何冊もものしているようだ。
本書はたまたま書店で平積みになっていて、珍しいし読みやすそうなので購入した。


作者はトルコと日本を行き来する生活をしている。
息子が大学生になり東京に住むという。
その手続きに始まり、トルコの親戚回りの話、息子の一人旅の話と続く。


さすがにベテラン、絵がうまく説得力がありすらすらと読める。
海外には死ぬまで出ないだろうと自覚している私には異星の話(SF)と変わらないが、トルコの人たちが大切にしている感情やしきたりがこれほど突っ込んで描かれている本はないかもしれない。


トルコの人は大家族主義で、日本の昔の田舎のように親戚や友人とベタベタつるむ。
客人を大切にし奢りまくったりする。
ここの嫁になったらオタク的な性格の人はやっていけないだろう。


作者は漫画家なのにオタクではないのか?
それは素晴らしいと思うが、ホントか?とも思った。
日本でトルコ料理店を営んでいるというからホントなのだろうが。
私にはとてもできない!
(おとめちっく派の人のことは、やっぱりよくわからない)