漫画家マンガの世界

漫画家を主人公にしたマンガ「漫画家マンガ」を語ります

男の条件 感想の2

「男の条件」をもしも人に「読んでね」と勧める機会があったら、私が添える言葉は「ギャグです」しかない。
梶原作品の評価はなんでこういうことになってしまったのだろう。


考えているうち、いろいろな課題があることに気がついた。
・(同じ梶原原作を絵にしているのに)川崎のぼるは笑われるが、ちばてつやは笑われない。これはなぜ?
・笑われる漫画家と笑われない漫画家の違いは絵柄の違いだけなのだろうか?
(「夕焼け番長」の荘司としおはあまり笑われない気がする)
・笑われるようになる前、梶原作品は「クサイ(臭い)」と評されていた。
クサさが過ぎて笑われるようになってしまったのだが、どの点がそんなにクサかったのだろう?


私はナマ梶原一騎を(会話したことはないが)近くで見たことが一度、遠くから見たことが二度ある。
肉筆原稿を見たことが一度あり、コピーは10回以上見ている。
(少年マガジン編集部でコピーをとり、1部は漫画家に渡し、1部は編集部で回覧していた)


それらがどういうものかは、私が説明するよりこの映像で見ていただいたほうが早いだろうな、と思う。

梶原一騎 50年の生涯(1)


ご本人は身長180センチ、体重90キロの巨漢。
いつも唇をへの字に曲げ肩をいからせ、即座に怒鳴り声を上げそうな緊張感を漂わせていた。
20代だった私には、あぶらぎったオジサンに見えた。
(50歳で亡くなっているから、今の私から見たら坊やなのだが)


原稿は鉛筆書き。
大きな文字でバッサバッサと乱暴に書き殴った物であり、映像の中で言われている通りの「小説体」だった。
(シナリオでもネームでもない)