漫画家マンガの世界

漫画家を主人公にしたマンガ「漫画家マンガ」を語ります

少女漫画


『少女漫画』 松田奈緒子


漫画家マンガにはこういうのもある!
ってご紹介している気になっている。
はい、漫画家マンガが大好きな私です。


しっかし。
私の知らない漫画家マンガも沢山あって、「ご紹介いただいている」ほうが多いような気が…してきたきたきたっ。
最近はエッセイ漫画が流行ってきているせいもあり、とてもじゃないが網羅は無理そうな。
それでも漫画とはページを開けば時を忘れて読める物、読めば何やら書きたくなるもので。


今回もご紹介いだいた作品をご紹介します。
ぱじゃたさん、ありがとうございました。m(__)m


タイトルも『少女漫画』。
いささか引けたけどパープリンな絵柄じゃなかったため私にも行けました。
(知的で大人の雰囲気)
本は2008年の発行。
10年前になる。
すると舞台は(連載された当時で)10年以上前の世界。
6本の中編により成り立つオムニバス。


有名な少女漫画から受けたインスピレーションを土台に、それぞれ別の職業をもつヒロインを描いている。
下敷きになった漫画を知らないと意味不明になるけれど、さすがに私でも『ベルサイユのばら』『ガラスの仮面』『パタリロ』『あさきゆめみし』は知っていた。
知らなかったのは『おしゃべり階段』のみ。
最終話の『少女漫画家たち』には下敷き作品はない。


この『少女漫画家たち』に印象的な台詞があった。
そのまま引用します。


「女は少年マンガも青年誌も読むけど
男は女性漫画誌を読まない」
「それは面白くないからじゃ
なくて」
「男は自分達の価値観に
女が近付くのはかまわないけど」
「自分達が女の価値観に近付くのは
絶対にイヤなのよ」


「それを証拠に
少年漫画誌や
青年誌で描いている
女性作家は
だいたい
性別不詳のペンネームを
編集にすすめられるし」


ああ。
これは私もそのものズバリの体験をしています。
私の原作、少年誌に男の名前や無名(漫画家の名前しか載らない)で出ていたんですよ。
自分の名前にこだわりはなかったけど、髙橋留美子さんが羨ましかった。
少年誌の中で少年サンデーだけは女性漫画家を認めてくれていたの。


思い出すと悲しくなる。
同様のことが今なおまかり通っているんだな。