漫画家マンガの世界

漫画家を主人公にしたマンガ「漫画家マンガ」を語ります

監督不行届

『アオイホノオ』も『アシさん』もまだ読み終わらず。
なのに!


別の作品へと走ってしまう。
浮気な女と責めないで。


突如『監督不行届』について書きたくなった理由、『アオイホノオ』をご存知のかたにならわかっていただけるかもしれない。
『アオイホノオ』には、副主人公並みの扱いで庵野秀明が出てくるのだ。
あっ、そうだった、そういえば…と思い、あわてて蔵書の山から発掘してきた。


庵野秀明は漫画家ではないけれど奥さんの安野モヨコが漫画家。
妻目線でえがかれる彼は『アオイホノオ』の庵野秀明のウン十年後の姿だ。


もしかして、庵野?それ誰よ、とおっしゃるかたもいる?
こんな映画の監督をした人です。

『シン・ゴジラ』予告2


これも。

Evangelion Opening


安野モヨコといえばハイセンスな画風で知られる人だが、この漫画はギャグタッチ。
しかれどもやはり抜群にうまい。


私は随分前(2005年)に購入していて。
このたびの発掘により購入当時の新聞記事の切り抜きがはさんであったのも発見できた。
安野モヨコが魔女っ子漫画『シュガシュガルーン』で講談社漫画賞をとった時の新聞だった。
彼女の芸域の広さがうかがえる。



安野モヨコ『ショコラに夢中』(シュガシュガルーンOp)


『監督不行届』は彼と彼女が結婚式の準備をするところから始まる。
で以後は彼のオタク菌(?)に彼女がどんどん汚染されていく過程が描かれていく。
が、いくらハイセンスな漫画家だってマンガが好きだから漫画家になっているわけだ。
その出自においてオタクと通底するものがないはずはなく。
話が合わなければ結婚だってしていないに違いない。
いやがっている様子を見せつつも、彼女が彼の徹底したオタクぶりを楽しんでいることがありあり。
つまり、
「あっ、ノロケてやがる」
と思わされる。


極端な偏食(肉と魚が一切食べられない)だったり、お菓子やオモチャやアニソンがなくてはいられなかったり…
世にいうオタクとはこんなもんだと、普通の人が知るためには絶好の書でもあるだろう。


『監督不行届』自体もアニメ化されているので貼っておきます。

監督不行届 第壱話 「花園タックル」